こんにちは!どんぐり暦3年のさよんごです。
子どもの思考力を育てる「どんぐり倶楽部」について情報発信しています。
どんぐり問題を家庭でやるときは、問題文を一文ずつ、親が読みあげます。
でも、子どもが聞き間違えたり、ちゃんと聞いてくれないことってありますよね。
聞き間違えが多くてイライラしちゃう…💦
それはもしかすると、読み上げる時の「親の覚悟」が足りないせいかもしれません!
親も子どもも覚悟が大事!
信じられないかもしれませんが、親が覚悟を決めて読むと、読み方が変わります。
親の読み方が変わると、子どもの受け止め方も変わるのです!
今回は、子どもの変化を実感した、わが家のエピソードを紹介します。
- どんぐり問題の解き方(1mx51編:わが家の場合)
- 覚悟を決めて読むとは?(ゆっくり、はっきり、覚悟を決めて…!)
どんぐり問題を解いている様子も紹介しますので、声かけなどの参考にしてくださいね!
わかりやすい解説は下記▼
目次
「1mx51」ってどんな問題?
クジラ、海、宝箱…ワクワクする要素がたくさん詰め込まれた問題ですね!
でも内容は簡単ではありません。
「3回ゴールに来るってどういうこと?」と、大人でも一瞬考えてしまいますね。
誰が何回ゴールしたかも混乱する〜
この問題は「1mx」なのですが、「2mx」にも類題がいくつも登場します。
ポイントは次の点かなと思います。
- 3回ゴールに戻る(何度もゴールできる)というイメージがもてるか?(かけ算)
- 宝箱1個の中に、宝が2個入っているという数の対応をキープできるか?(かけ算)
- 宝箱ではなく宝の合計ということがわかるか?(「宝箱」と「宝」を区別できるか)
大人がささっと解くなら次のような感じでしょうか。
マッコ君:(3✖️2)✖️2=12個
ザット君:(3✖️2)✖️4=24個
シロナガ君:(3✖️2)✖️3=18個
合計:12+24+18=54個
【答え】みんなで54個
かけ算のパレードで混乱しそうです。笑
「ゆっくり、じっくり、丁寧に」解いていかないと、ボタンをかけ違えてしまいそうですね。
息子は2カ月前に、類題の「2mx19」を解いて不正解になっています。その時は「3回ゴールした」という意味がわかりませんでした。
さて、この時の「モヤモヤ」が息子の頭に残っていて、霧は晴れるのでしょうか?(^^)
どのくらい成長しているか楽しみです!
【問題スタート】
ここからは、実際に問題を解いている時の様子を紹介しますね!
【今日の約束】
今日も、前回と同じ約束。(同じ約束を2カ月くらいくり返し続けています。だいぶわかってきてくれたように思います。)
- 絵を間違えたときに、ぐしゃぐしゃ〜っと塗りつぶすのをやめてほしい。
- でも、状況によっては区別できるよう(見えないように)に消してほしい。
このお願いを、サラッと10秒で伝える。
描いた絵を消さないでね。この前の絵がとても良かった!
と言って、息子が描いた絵を示す。
全部を描き直す時は「✖️」を小さく描いて(写真の右上)、
絵の中で消したい時は二重線のこれ(緑の囲み)。OK?
【1文目】
問題を読み上げる。(覚悟はまだ意識していません)
「クジラのマッコ君、ザット君、シロナガ君が…」
途中でストップされた。お得意のポーズ。笑
【黄色マーカー】のところに下から描いていく。
一番上のクジラを描くと、
シロナガスクジラは世界で一番大きいんだよ!
そうなんだ〜!ばぶ君は物知りだねぇ。
ウツボかと思ったけど黙っておいた。
続きを読む。
「…宝探しを しています。」
【ピンクマーカー】のところに3か所、まず宝箱だけ描いた。
朝子先生とやったよ
と言う。よく覚えている。
「どの宝箱にも2個の宝が入っています。」
直前に描いた宝箱の中に、宝を2個ずつ入れていく。【ピンクマーカー】(直前の画像と同じ)
1つ目の宝箱(左側)は形違いだけど、2つめの宝箱からはすぐに「◯」だけで描くことに変更した。めんどくさがり屋さん。笑
【3文目】
「今回は3個の宝箱を見つけたら1度ゴールに戻ります。」
(前回、類題を解いた時にはイメージができなかった文章です。今回はどうでしょうか…?)
【青い囲み】に描く。
まず下の方に「スタート」と「ゴール」を描いた。そして、「3個の宝箱を見つけると、それを担いだまま方向転換してゴールに向かっている絵」を描いた。今回は理解できているみたい!モヤモヤの霧が晴れたかな?(^^)
この宝箱をビューンて放り投げて遊んでる
【青い囲み】の宝箱が上下に離れているのは、そのせい。笑
問題文を自分のイメージで遊ばせるところが、まだかわいい。
【4文目】
「今、 マッコ君が2回、ザット君が4回、シロナガ君が3回ゴールに 来ました。」
一人ずつでストップされる。
【赤い囲み】に3カ所描いていく。
「3箱✖︎何回」の数の対応が理解できている。
箱の数を丁寧に数え直しながら描く。(最近、やっと数え直すようになった!いい感じ。)
【5文目】
「では、皆で何個の宝を集めることが 出来たでしょうか。 」
さっき描いた【赤い囲み】の「宝箱」だけ数えてしまい、【緑の囲み】に式を書く。
宝箱の数は合っているんだけど、その中にある宝の合計を出して欲しいんだよな~。(><)
【全文を再度読む】覚悟を決めて読む!
答え書いていい?
と自信満々で聞かれたので、
おっ、じゃあもう一度頭から通して読むね!
とサラッと言う。
(最後にもう一度しっかり読んで、それでも気づかなかったらお宝にしよう…)
最後の一回と思うと、気合が入る。
親の「読む覚悟」がここで決まった!
息子の目をじいっと見て、
い〜い?よお〜く聞いててよ〜?
いくよ〜♪(楽しそうに)
最後の一回だと覚悟を決めて、再度、読む。
クジラのマッコ君、ザット君、シロナガ君が宝探しを しています。どの宝・箱にも2個の宝が入っています。 今回は3個の宝・箱を見つけたら1度ゴールに戻ります。今、マッコ君が2回、ザット君が4回、シロナガ君が3回ゴールに 来ました。では、皆で何個の宝を集めることが 出来たでしょうか。
「宝箱」と「宝」を特に意識してゆっくり、はっきり読んだ。
すると…息子が「あっ!」っと言ってふざけた顔をした。気づいてくれた!!
二人で大笑いする。
このページ使えなくなっちゃったよ~
と言って、左上に✖️を書く【紫の囲み】。
本当は大きくバツをつけたいところを我慢してくれた。
絵を残してくれてありがとう~!大事な絵だからね~!
新しいページに描き直す。3段に区切って線を引き、宝箱と宝だけを【ピンクの囲み】に描いていく。
きちんと描けている!
宝の数を数えてえていたが…
小さいから数えられなくなっちゃったよ~
と言う。
これは2年前からいつか気づいて欲しかったこと!!!
いいことに気づいたね〜!絵が小さいと数えられなくなっちゃうんだね。じゃあママも大きく描いてみよう!
と言って、私は自分がやっていた問題(6mx)の絵を大きく描いてみる。
私が真似したことに息子はまんざらでもない様子。笑
この気づきを忘れないでほしいなぁ〜。
【オレンジの囲み】に描き直していく。
こんな描き方もできるんだよ~
と得意げに言う。
いろんな描き方があるんだね!一つじゃないんだね。
箱の大きさが揃っていないので危ういが、自分で気づいて消したりして、何とか正確に書けた!
あとは宝の数を数えるだけ。
上から下まで一気に、数えたけど数え間違えて「48」と言う(正解は54)。
鉛筆で絵をちょんちょんとカウントするリズムと、声に出して「1、2、3、4…」と言う数が、「14」あたりからずれてしまう。小1の時からなので、そろそろ気づいてほしいなぁ。
シロナが君の宝は、何個だったの?
きちんと数え直して、
8個
マッコ君は?
こちらもきちんと数え直して、
12個
ザット君は?
同じように数え直したが、やっぱり数え違いをしているし、【水色の囲みを】忘れてしまって唸っている。
数え方が雑なことに気づいてほしい…。
鉛筆のチョンチョンと、口で言ってる数は合っていたかな?
言ってしまった後で、ちょっと言い過ぎたかも?と反省した。
息子がイライラし始めたので、
イライラしてるねぇ。向こうでグーパーと、ぴょんピョンジャンプしておいで〜
と淡々と言った。
20分して自分から戻ってきた。
これでミスしたらお宝にしようと思い、黙って、数えるのを見守る。
すると、さっきとは違って、ゆっくり数えている。
危うい「14」のところでいったん止まった!そして、最後までゆっくりカウントして、ザットくん24個を正確に数えられた!
さっきと数え方が違うねぇ!今回はどうやって工夫したの?
一回切った
どうして?
「14」て早く言いすぎて次は何?って考えられなくなっちゃうから
すごい発見だねぇ!自分で工夫できたねぇ!
「18+12+24」の合計を出すのを見守る。
10たす10たす20は40。
8たす2たす4は14だから…
筆算を使わずに足し算をしていく。
まず10の位をたして「10+10+20=40」、次に1の位をたして「8+2+4=14」。
今回も「デンタくん」のおかげで数の分解と合成がバッチリ!
「40+14」を計算して、「44」と書く(間違ってる)。
あってる?
と聞かれたけど、私が自分の問題に集中するふりをして黙っていたら、もう一度やり直して「54」になった。
【茶色の囲み】に「54こ」と書いて正解。
今回の絵の全体像は下記(画像2枚)。
ママの振り返りと、今後やっていくこと
問題が終わったら親の出番です!
子どもが理解できていること/できていないことを、親が振り返り、今後の日常生活にいかしましょう。
▶︎できたこと
- 「3回ゴールする」というイメージ、宝箱1と宝2の関係性など、文章は理解できていた。
- 問題を解く考え方はあっていた
▶︎できなかったこと
- 数え方が雑で危うかった
▶︎その他
- 親が覚悟を決めて問題を読むと、読み方が変わり、子どもの受け止め方も変わった。
今後していくこと
ゆっくり数える場面を日常に作っていこうと思います。
- トランプを配る時に、ゆ〜くり「1枚、2枚、3枚…」と呟いてお手本を見せる
- グミをひと袋全部お皿に開けて、「合計なんこか数えて?」とお願いしてみる。早口になりそうだったら一緒にゆっくり数える。「全部で30個だったね!じゃあ3等分にしようか」など、全体から分けるようにする etc
そして、次回からの約束は「数える時には区切って数えてね」にしようと思います。
とっても大事!親が覚悟して読む
親が覚悟して問題文を読むことが大事だと実感しました。
- 親が覚悟して読むと、読み方が変わる(ゆっくり、はっきり、大事な単語は特に意識する)
- 親の読み方が変わると、子どもに届きやすくなる!
まとめ
今回は、どんぐり問題の解き方と、親が覚悟して読むことの大切さについて、わが家の「1mx51編」を通してご紹介しました!
よく数え間違いをする子には…
ゆっくり数える場面を日常に作っていきましょう。
- トランプを配る時に、ゆ〜くり「1枚、2枚、3枚…」と呟いてお手本を見せる
- グミをひと袋全部お皿に開けて、「合計なんこか数えて?」とお願いしてみる。早口になりそうだったら一緒にゆっくり数える。「全部で30個だったね!じゃあ3等分にしようか」など、全体から分けるようにする etc
特に気をつけてほしいことは「最初のお願い」を続けよう
解いているときに、こうすればいいのに、ああすればいいのにと、もどかしく思うことが多々あると思います。
でも、問題がスタートしたら親の口出しはできません。
では、特に気をつけてほしいことはどう伝えればいいのでしょう?
- 問題がスタートする前に一つだけ「お願い」の形で伝える
- 10秒くらいでサラッと伝える(よく言葉を選んで、わかりやすく!)
- 定着するまでは毎週、根気よく続ける
特に気をつけてほしいことは、次回まで覚えておいて問題がスタートする前に一つだけ「お願い」をしましょう。
10秒くらいでサラッと伝えてください。長々と言葉で伝えるよりは、子どもが描いた絵で見本になるものがあれば、それを見せてあげると伝わりやすいと思います。
そして、そのお願いが定着するまでは、根気よく何度も続けるのがいいと思います。どんぐり問題は週に2回なので、月に8回までしか「お願い」ができません。お願いの回数が限られてきますから、特にこれを気をつけてほしい!というものを厳選していきましょう。
「お願い」を厳選して、焦らないようにしましょう!
息子の場合は、「絵を残しておいてね」の約束を2か月続けて、だんだんできるようになってきました。
次回からの約束は「数える時には区切って数えてね」を続けようと思います。
とっても大事!親が覚悟して読む
親が覚悟して問題文を読むことが、とても大事です。
- 親が覚悟して読むと、読み方が変わる(ゆっくり、はっきり、大事な単語は特に意識する)
- 親の読み方が変わると、子どもに届きやすくなる!
「ゆっくり、じっくり、ていねいに」を、親も実践していきましょう!
今回の記事は以上です!いかがでしたか?
どんぐり問題を読み上げる時だけなく、日常会話も「ゆっくり、はっきり、大事な単語はとくに意識して」話すようにできたら…子どもの学力がどう伸びていくか楽しみですね!
親が変われば子どもは変わる!
以上、さよんごでした!